ジェラール・ディマシオ

展示作品一例

私が表現したい人物は、時、場所、生活感を感じさせない。
なぜなら、ある一定の時代だけにとどめるのではなく、広い範囲を表現したいからである。
色彩が幻影に近く、人物を描くとその人物の周りの色がとけ込んでくる。そのような色彩の使い方によって空想か真実かを忘れさせてしまう。
全体を柔らかく一つの色調(モノコミック)に合わせているので、それにより人物に空間を与えることが出来る。
もし、多くの色を使うと、空間が無くなり、表現する力が無くなり、絵は死に絶える。
キャンバスは一つのものです……別々になってはいけない。

長く引き延ばされた時間。永遠に、始まりも終わりもない。
そんな、ミステリアスを表現しようとしている。
見た人が、自分の世界を夢見るのではなく……。

<館内掲示 ジェラール・ディマシオ自身からの作品紹介より>